白菜を調理しようとして、葉や白い部分に、黒い点がたくさん付いていて驚いたことはありませんか?
今では気にせず料理に使っていますが、結婚したての頃は、黒い点の付いた白菜にあたってしまうと、もったいないなと思いながら、点の部分を取り除いたり、捨てたりして使っていました。
黒い点のある白菜は食べられないのでしょうか。
気になったので調べてみました。
白菜の黒い点は何?食べても大丈夫?
黒い点の正体はポリフェノールなので食べても大丈夫
白菜の黒い点は、ポリフェノールでカビでも病気でもありませんでした。
白菜の表面に黒い点々ができる見た目から「ゴマ症」と呼ばれるもので、病原菌などによるものではなく、白菜の生理障害だといわれています。
ポリフェノールはほとんどの植物に存在する、苦味や渋みの成分です。
栽培中に起こった何らかのストレスに白菜の細胞が反応し、ポリフェノール類の色素が合成され、細胞壁が黒く変色して斑点として現れたものです。
生理的障害なので食べても人体への影響はありません。
黒い点が出来る原因
黒い点ができる原因は、栽培中に起こったストレスによるものとの事でしたが、具体的にはどのようなストレスなのでしょう。
・肥料過多
白菜は肥料の窒素が多くなりすぎると、細胞内外の窒素濃度の差を減らすため水分を吸収しようとして細胞の膨張が起こります。
細胞に膨張というストレスがかかることにより、ポリフェノール類の色素が合成されて、白菜の表面に黒い点として現れます。
・高温や低温
栽培期間中に気温が高すぎたり、低すぎたりすることがあると白菜にストレスがかかってしまい、黒い点ができてしまう原因になります。
・密植栽培
狭い場所で過密な状態で育った白菜もストレスを受けてゴマ症の症状が出てしまうことがあるようです。
ゴマ症の原因には、肥料過多や高温や低温、収穫期の遅れ、密植栽培、などがあげられますが、原因はさまざまあると言われはっきりとした原因の解明はできていないようです。
また収穫後から出荷されるまでも間、低温で長く保存されていると、購入時には斑点が無くても、冷蔵庫で保管している間にゴマ症が表れることもあるようです。
黒い点があると味は変わる?
黒い点が沢山あるほど、味は落ちる
黒い点の正体であるポリフェノールは苦味や渋みの成分ですので、黒い点がある白菜は甘味が落ちてしまうと言われているようです。
また、ゴマ症の白菜は水分を多く含んでいるものが多いため、通常の白菜よりも日持ちが悪いので、早めに食べてしまった方が良いです。
白菜は芯から使う
カットして売られている白菜は内側から使っていくと最後まで美味しく食べられる!
白菜は4分の1や半分にカットして売られているものを購入される人が多いのではないでしょうか。
白菜は収穫後、切った状態で売られていても、外側の葉から中心の葉に向かって栄養を送り続ける性質があります。
そのため、芯の部分が残ったままになっていると、外側の葉はどんどん旨味を失っていきます。
それを防ぐために、内側の葉から使っていけば、外側の葉は栄養を送る場所が無くなり、旨味成分も外側の葉に残ったままになるので、最後まで美味しく食べることができます。
白菜を保存する時のポイント
・丸ごとの白菜
我が家も実家から丸ごとの大きな白菜が送られてくることがあります。
冷蔵庫にはなかなか入らないですよね。
丸ごとの冷蔵庫に入りきらない白菜は、新聞紙で包み、冷暗所で立てて保存します。
この場合、外側の葉から順にはがして使用しますが、料理に使用しない外側の大きな葉っぱは捨てずにとっておきます。
新聞紙で包んで保存する時に、外側の葉っぱをかぶせてから新聞紙で包むと、乾燥防止にもなります。
暖房の効いていない涼しい部屋やベランダで保管しますが、床や地面に接している芯の部分の通気性が悪かったのか、そこから腐ってしまっていたことがあります。
芯の部分を使うたびにチェックしたり、出来るだけ短く切り取って保管するようにしています。
保存の目安は3~4週間くらいです。
・カットされた白菜
カットされた白菜は、冷蔵庫で保存することが多いですよね。
切り口をぬらしたキッチンペーパーで包み、ジッパー袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。
保存の目安は1週間くらいです。
・冷凍保存
白菜は生のままでも茹でてからでも、冷凍で保存することができます。
生のまま冷凍する時は、ざく切りにして冷凍用保存袋などに入れて、冷凍にします。
茹でてから保存する場合は、固めに茹でて、水けを絞ってからラップなどに包んで冷凍用保存袋に入れて冷凍にします。
生でも茹でてあるものでも、凍ったまま味噌汁や鍋に入れてすぐに調理に使うことができます。
茹でてあれば、解凍して水けを絞れば、お浸しや和え物にも使えるので便利ですね。
まとめ
白菜に付いている黒い点は、カビや病気などではなく、ポリフェノールなので、食べることには問題はありませんでした。
ですが、黒い点が無い白菜に比べると、味が落ちるし、保存期間も短いので、白菜を購入するときには、出来るだけ黒い点が無い白菜を選ぶのがおススメです。
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